アバド&ウィーン・フィル/マーラー:交響曲第4番 【西独盤】

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マーラー
交響曲第4番 ト長調

指揮:クラウディオ・アバド
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
フレデリシア・フォン・シュターデ(メゾソプラノ)
録音:1977年

シカゴ響、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルを振り分けたアバド第1回目のマーラー交響曲シリーズからの第4番です。ウィーン・フィルのふくよかな音色と緻密な演奏、更に録音当時楽壇からもっとも注目を浴びていた歌手の一人シュターデの天上的な歌唱も相俟って独特の魅力を放つ名盤です。

マーラーの全交響曲の中において、この曲だけが規模も小さく際立って明るい雰囲気を持っています。そういう意味では、マーラー入門には最適かもしれません。アバド/ウィーン・フィルはふくよかに、たっぷりの情感で、マーラーの束の間の幸福感を表現しています。アバドはこの曲をベルリン・フィルと再録音しており、評価も高いですが、このウィーン・フィル盤をより上位に置かれる方も多いです。過去の名曲名盤の選定では第1位に輝いています。

このアバド/ウィーン・フィル盤は至上の名演です。アバドが後に再録したベルリン・フィル盤は心に響かなかった。絶対ウィーン・フィル盤がいいと思う。ウィーン・フィル盤には他の盤にはないえもいわれぬ愉悦がある。天上を想わせる陶酔感。私はこれを究極のマラ4だと信じて疑わなかったが、しかし、いわゆる名盤案内本などをめくってみてもこの盤の掲載は皆無。不思議に思っていた。だが後年、この盤が実は一部に圧倒的に支持されている名盤である事を知って溜飲を下げた。第3楽章の深い沈静は特筆に価する。第4楽章のシュターデのソプラノは可憐さを以てあまりある。しかし私が偏見を怖れずに声を大にして言いたいのは第1楽章の圧倒的な素晴らしさである。なんという美しい調べだろう。この世にこれ以上の美しい旋律があるだろうか?本当に身も心もとろけてしまいそうだ。マーラーはこの旋律を生み出しただけでも充分に天才。このアバド/ウィーンフィルのマーラー4番は「聴かずに死ねるか」的な究極の名盤です!

初期輸入盤【西独盤】盤面傷無し 23
オリジナル・ジャケット

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